江戸時代から続く酒蔵に、試飲の出来る小売スペースを作りたいとの前島社長からのご要望で、この計画が始まりました。
自社で創るお酒に、格別の愛情を注ぐ社長さんと、それを支える奥さん。また、アットホームな雰囲気の中で働く従業員の人たち。そして、その全てを長い年月の間見守ってきた酒蔵。その関係を壊すことなく、新しい息吹をそこに吹き込む。それが、この改造計画の使命のような気がしました。
社長さんと奥さんが持つ独特の美的センス(世界感)を理解するために参考になる建物を見たり、写真や、イメージパースなどを使い、お互いの感性を融合させていきながらの作業が続きました。私の奇抜な発想で社長夫妻には、かなりの気苦労をかけたと思います。また、建築家として駆け出しの私を信頼することは、どれほど不安だったことでしょう。
当初は、手探りでの現場スタートでしたが、工事が進むにつれお互いのイメージが重なり合うようになり、最終的には納得していただけるものが出来たと思います。
今回は、本当に良い勉強になりました。また、辛抱強くお付き合いしてくれた平和錦酒造の方々にはたいへん感謝しています。
ところで、平和錦さんで作るお酒は本当においしかったです。現場の職人が仕事に来るたびに買って帰っていました。(中には、自分の日当分のお酒を買っていく人もいて、工事しに来たのかお酒を買いに来たのか、分からなくなっている人もいました。)
平和錦さんのおいしいお酒をお望みの方は、下記まで電話してください。
電話:0574−53−5007 平和錦酒造 まで
|